バルブについて

バルブについて書いてみます。
空気を入れる部分の弁ですが、本当は5種類があって日本で一般に見られるのは
英米仏の3種類です。

英式バルブ(ウッズバルブ、ダンロップバルブ)

イギリスで考えられた物
ママチャリを中心にもっとも普及しているバルブ。
高い空気圧には対応できず空気漏れもしやすいがバルブの補修は容易。
ただし、虫ゴムと呼ばれる細いゴム管の弁が劣化しやすく、定期的に交換が必要。

米式バルブ(シュレーダーバルブ)

アメリカで考えられた物
マウンテンバイクやBMXなど激しいライディングを想定した自転車に採用される。
構造が単純で扱いやすい。また頑丈で空気も漏れにくいがやや重い。
自動車やモーターサイクルと共通であるため、スタンドで空気を入れてもらえる。
バルブ外径が英式と同じ為、英式バルブ装備車と相互に交換することが可能。

仏式バルブ(フレンチバルブ、プレスタバルブ)

フランスで考えられた物
ロードバイクやクロスバイク、XC用のマウンテンバイクなどレース用の自転車でよく使われる。
チューブラータイヤもほとんどこのタイプである。
高圧の充填が可能です。軽量だが構造的にシンプル。

競輪バルブ
基本的な構造は英式と同じだが、細い。競輪用のチューブラータイヤで使用される。

イタリアンバルブ(レヂナバルブ)
外観は仏式に似るが、ねじが外れるようになっている。ヨーロッパ(イタリア、ドイツなど)の一般車で見かけるが、日本国内ではまず見ない。

バルブの性能として米式と仏式は英式よりも高圧に耐えられるのですが、米式のゲージは最大でも500kPa(約73psi)程度まで
しか測れない為これ以上の高圧タイヤの場合は使用できない。このため、競技・スポーツ用自転車のほとんどには、米式か仏式いずれかのバルブが採用されている。ロートレーサーの空気圧は600kPaから1200kPaくらいです。一般のママチャリは300kPaから650kPaくらいです。
ちなみに現在の英国では、実用車も含めて仏式バルブが主流である。